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カイロプラクティックは面白い!

2013年 7月 19日更新

第14次 : てんかんと痙攣発作症状 (Epilepsy and Seizure)

てんかん (Epilepsy) とは、中枢神経の障害で、神経細胞、脳細胞の信号が不規則に発射されてしまうことです。 てんかんの発作の最中は、一時的に脳の機能が異常を起こしてしまいます。 発作の最中に神経細胞は1秒間に500回の信号を発すると言われています。

アメリカにはてんかんを持っている方が約200万人もいると言われ、これは100人に1人がてんかんを経験していることになります。

原因

てんかん原因のひとつは、脳内の神経のつながりの異常、つまり配線の異常や神経信号伝達物質 (Neurotransmitters) の異常、またこれらの要因が重なって起こると言われています。 研究者の間では、てんかんの方は刺激性の神経信号伝達物質 (Neurotransmitters) が異常に高いか、反対に抑制性の神経信号伝達物質が異常に低いのではないかと言う説もあります。 いずれにしても神経の信号の発信が異常に高くなり、それがてんかんを引き起こすのではないかということです。

そのほかの原因として、卒中、頭などへのケガで脳破損を与えた場合、それを治す過程において配線を間違って直してしまい、てんかんにつながってしまうことが挙げられます。 染色体異常もてんかんの大きな原因です。 約500の遺伝子がてんかんを引き起こすと言われています。 また遺伝子異常に加えて、環境要因が作用し、てんかんを起こりやすくしています (Epigenetic)。 他の病気からの脳障害によって起こるてんかんもあります。 脳腫瘍、アルコール中毒、アルツハイマー病、卒中、心臓発作などにより、脳内の酸素量が低下して、てんかんを起こすようになるのです。 自閉症、成長障害児、脳性まひなどの子達にも、てんかん症状は多く見られます。 これは脳の機能障害に関連していると思われます。

てんかんの型には、大きく分けて2種類あります。

1. 焦点的なてんかん(Focal seizure)
  1. これは脳の一部だけが、てんかん症状を起こすものです。
  2. 約60%のてんかんによる痙攣発作がこれにあたります。
  3. さらに 「単純型」 と 「複雑型」 に分けられます。
    • 「単純型」 は、てんかんの間中意識はあるのですが、急激な異常感覚を感じる、例えば喜怒哀楽の感情が異常に激しくなる、異常な匂い、音などを感じるなどがあります。
    • 「複雑型」 というのは、意識がなくなる可能性があり、後には夢を見ているような感じになるようです。 この症状は異常な動き、顔の痙攣、急速な瞬き、異常な口の動きなどを引き起こします。
2. 全体的なてんかん(Generalized seizure)
  1. 右脳左脳の両方がてんかん症を起こしているものです。
  2. 非常に激しい動き、筋肉の痙攣、意識の喪失、卒倒などを起こします。
  3. これは6つの種類に分けられます。
    • 放心型(Absence seizure):

      ペッティットマル(Petit mal)傍目から見ると空中を凝視して動かなくなり、動きは手足の筋肉の痙攣のみとなります。

    • 強直性てんかん(Tonic seizure):

      背中、腕、脚などの筋肉が強度の硬直を起こすため倒れてしまいます。

    • 間代性てんかん(Clonic seizure):

      顔、首、腕の筋肉が緊張と弛緩を繰り返すのでその部分が律動的に意思とは関係なく動きます。

    • 間代性筋痙攣性てんかん(Myoclonic seizure):

      腕、脚に筋肉の急速かつ急激な痙攣を起こします。

    • 無緊張性てんかん(Atonic seizure):

      これはドロップ痙攣とも言われ、筋肉のコントロールを急に失い倒れてしまいます。

    • 強直間代性てんかん(Tonic-Clonic seizure):

      グランドマル(Grand Mal seizure)とも言われ、意識を失い、体は強度の硬直を起こし、震えや時には、失禁や舌を噛んでしまう事もあります。

てんかんの型の半分は原因不明で起こり、後の半分は下記のような要因が考えられます。

  • 遺伝子の問題:

    てんかんの原因となる遺伝子は、約500種もあると考えられています。 特にある遺伝子を持つ方は、環境の影響を強く受けることで、てんかんの引き金を引いてしまうこともあります。

  • 頭へのケガ:

    交通事故やスポーツによる事故でも、てんかんは起こる可能性があります。

  • 脳の問題:

    病気などで脳が損傷してしまい、これによりてんかんが起きます。 脳腫瘍、卒中など、35才以上の方のてんかんになる一番の原因が、卒中による脳の損傷にあります。

  • 感染症:

    髄膜炎、AIDS、脳炎などもてんかんの原因です。

  • 子宮内での胎児のケガ:

    母親の感染症、栄養不良、酸素欠乏などが原因です。

  • 成長障害:

    自閉症などの子達は、てんかん持ちの子が多くなります。

危険要因

ある要因によって、てんかんになる可能性は増える事もあります。

  • 年令 : てんかんが多い年令は、小さい子供または60才以上に多く見られます。
  • 家族内の遺伝
  • 頭のケガ
  • 卒中、血管の病気で脳が損傷を受けたとき、アルコール、タバコの摂取
  • 痴呆症はてんかんの可能性を高めます。

てんかんによって起こりうる危険には、起こるタイミングや場所などが大きく関わってきます。

  • てんかんで、筋肉の硬直または無緊張状態が起こって卒倒し、頭を打ったり、骨折することもあります。
  • 水泳中は溺れる確率が15倍から19倍も高くなります。
  • 交通事故の可能性が高くなります。
  • 妊娠中のてんかんは母体と胎児の両方に危険を及ぼします。
  • うつ病などになりやすくなります。
病状

脳のどの部分がてんかんを起こしているかによって、病状は少しずつ違うのですが、ここでは全部挙げてみました。

  • 一時的な混乱
  • 凝視状態が続く
  • 手足のケイレン、異常な動き
  • 意識を失う
  • 唇で物を吸うような行為
  • まぶたの痙攣
  • 物を噛むような行為
  • 頭や目が片方にずれる
  • 話が出来なくなる
  • 急に笑い出す
  • 体をゆすったり、脚でペダルを漕ぐような動作をする

治療法は多岐にわたりますので、気になる症状がありましたら、早期に医師や神経科カイロプラクターなどの専門家にご相談ください。

2013年 7月 19日更新

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C.Hiro Sugawara, D.C.

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

990 W Fremont Ave Ste M, Sunnyvale CA 94087

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