知能指数(IQ Intelligence Quotient)とは
まずは知能指数(IQ Intelligence Quotient)とは一体どのようなことかというと、下記のような4項目を測るものです。
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言葉の包活力
言語力を測るということで、語彙量、耳から聴いた記憶力、言葉による支持に従う能力を分析します。
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知覚認識
問題を認識し、視覚運動力(Visual Motor)・空間認識力を駆使して、問題を整理し解決策を導く能力です。
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実用的な記憶
新しい情報を取り入れて記憶し、さらにこの情報を利用して、問題への解決策を導く能力です。
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解析スピード
視覚的に示された問題をいかに速く取り入れ、分析をして必要事項を抜き出して利用できるかという能力です。
つまり高いスコアは高い推論や論証力を示します。これらの能力は全て左脳の機能になります。
出典:http://webspace.ship.edu/cgboer/intelligence.html
IQポイントの意味ですが、上記のような釣鐘型のグラフがあります。この中心・頂点に当たる部分をIQ の点数が100とします。この標準点からのひとつのズレを15ポイントとして、これをスタンダードディビエーション(Standard Deviation, SD)と呼び、100ポイントから上下2スタンダードディビエーションの中に(IQポイント70から130)全人口の95%が入る事になり、残りの5%は、それ以上および以下、つまり異常に高い知能そして低い知能になります。IQポイント85から115の範囲に全人口の50%が入ると言われ、これが標準の知能とされます。
IQのポイントの意味
70から84 |
平均以下 |
85から99 |
平均 |
100から115 |
平均 |
115から129 |
平均以上に賢い(Above Average Mildly Gifted) |
130から144 |
中程度に天分に恵まれている(Moderately Gifted) |
145から159 |
高く天分に恵まれている(Highly Gifted) |
160から179 |
異常に天分に恵まれている(Exceptionally Gifted) |
180以上 |
例外的に天分に恵まれている(Profoundly Gifted) |
と言う事です。
たくさんの脳生理学的な要因がこの知能指数(IQ, Intelligence Quotient)に影響を及ぼしますが、それらは脳と体の重さの比率、脳の活性化部分の大きさ、特に前頭葉の大きさ、血行の良さ、化学物質の活動の活発さ、大脳皮質の大きさ、グルコースの代謝の良さなどが上げられます。
それではIQスコアは実生活に関係してくるのでしょうか。
- 学校生活ではIQが高いほど、学校で習ったことを吸収できる可能性が高いと言われます。
- 分析などを多く必要とし、あまり高い運動機能が必要ではない職種においては、IQは高いほうが向いていると言われています。
職業別平均IQ
特定の職業に就いている人の平均IQをまとめた資料がありますので下記に記します。
140 |
トップランクの公務員、教授、研究員 |
125以上 |
法律家、医師、エンジニア |
120 |
教員、薬剤師、看護師など |
115 |
大学卒 |
110 |
警察官、職長、専門的な職人 |
100 |
機械の操縦者、職人 |
これが100%正しいとは限りませんが、一つの資料として見て下さい。
感情指数(EQ Emotional Intelligence)とは
もう一つの指数は感情指数(EQ Emotional Intelligence)です。感情指数とは、感情を理解・表現をする、またはコントロールできる能力のことを言います。
これは右脳の機能を示していますので、自閉症、ADHDの子供たちは右脳の問題のため、このEQに影響が出ることになります。
感情をコントロールして積極的にストレスを減らし、人とのコミュニケーションを円滑に行い、矛盾をうまく処理したり社会生活を円滑にするために必要な能力です。
自分の感情を適切にコントロールしたり表現する能力、さらに他人の感情の動きを察知し、それに対して適切な反応をすることは、社会生活を円滑に行う上で必要不可欠な機能です。例えば、もし自分が友人や同僚・上司の感情の動きをわからずに自分勝手に振舞えば、彼ら彼女らを怒らせ社会生活が円滑に行かなくなってしまうことになりかねません。つまり感情指数とは自分や他人の感情を理解・分析・コントロールできる能力です。
感情指数には4種類の要素があります。
- 1. 感情を知覚する
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- 感情を理解するための第一段階は、感情を正しく知覚することから始まります。
- 言葉以外の感情表現であるボディランゲージ、顔の表情を的確に読み取ること。
- 2. 感情を推論、論証する
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- 第2段階は、感情をもとにして思考や認識機能を促進させる。
- 感情は何に一番注意を払わなくてはならないか、反応をしなければばならないかを教えてくれます。
- 我々は、感情的に注意を引く物事に反応する傾向があります。
- 3. 感情を理解する
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- 自分たちが受け取る感情には多くの違った意味が含まれています。その違いによってどのように反応するか、受け答えるかが違ってきますので、相手の感情の意味を理解することはとても重要になります。
- 例えば、自分の上司が怒っているとします。これは自分の仕事の結果に満足していないのか、またはただ夫婦喧嘩で機嫌が悪いのか、などいろいろ違う理由でこれに対する対応も変わっていき、対応を誤ると大変なことになる場合も出てきます。
- 4. 感情をコントロールする
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- 効果的に感情をコントロールする能力はこの感情指数のキーになります。
- 感情を制御する、他人の感情表現に対して適切に反応する事は、感情コントロールする上で最も大切なことです。
感情指数(EQ)は何故重要なのでしょうか。
成功するためにはIQのみではいけません。確かに大学に入るためには高いIQは役に立ちますが、高いEQこそが学校でのテストや仕事場のストレスなどを緩和するときに役立つのです。
- 【感情指数(EQ)の効果】
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仕事場での作業効率
感情指数(EQ)は仕事場でのマイナスな社会性や動機などと向き合った場合、解決するために役立ちます。
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健康
もし自分のストレスをうまくマネージメント出来ないと、体を壊すことにもなりかねません。
コントロール出来ないストレスは、高血圧、心臓病、免疫能力の低下などを招きます。
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精神衛生
ストレスマネージメントがうまく出来ない時、精神衛生的にうつ病、脅迫観念などになりやすくなります。
気分が高揚したり下降したりと精神的に安定しなくなり、他人とのコミュニケーションが取れなくなって孤独感に襲われることもあります。
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人間関係
感情を理解しコントロール出来るようになると、自分の感情をうまく表現出来、また他人の感情もうまく理解出来るようになります。
それによって、他人とのコミュニケーションが円滑に行くようになり、人間関係が向上します。
- 【EDを伸ばす方法】
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では、どのようにしてEQを伸ばしていったらよいのでしょうか。下記はそのヒントとして役立ててください。
- EQを伸ばすため、また適切な判断力を伸ばすためには自分の感情を理解し、コントロールする能力が必要になります。
- EQはストレスを減らし、物事への集中力を保ち、自分自身や他人との関係を程よく保つことにより伸びていきます。
- ストレスを出来る限り減らす事、または緩和できる方法を確立しておく。短時間のストレスは緊張となり、これは時に必要なストレスです。しかし慢性的、繰り返しのストレスは体に害を与えます。
- ストレスをどんな活動で減らすことが出来るか。例えば、香り、光、音など、五感を刺激することから自分に合ったものを探しておく。
- 自分の感情を理解して、それに押しつぶされないようにコントロールすることを覚える。
- ボディランゲージを使い、他人とのコミュニケーションを学ぶ。
- ユーモアなどを使い、難しい状況などの時ストレスを減らす努力をする。
- 仕事上や人間関係で生じる色々な矛盾を積極的に解決する努力をする。
- アイコンタクトをするように心がける。
- 他人のボディーランゲージに注意を払い、相手の感情を理解するようにする。