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カイロプラクティックは面白い!

カイロプラクティックはとても面白い、皆さんへお伝えしたいその不思議と魅力

Updated on 2017/ 7/ 11

Vol.60 : お尻や脚に鋭い痛みが走る!つらい「坐骨神経痛」

坐骨神経は、体の中でもっとも大きく、幅が約2センチもある平らなバンド状の神経です。腰椎神経と仙骨神経から始まり、お尻の筋肉の下を通り過ぎ、腿の後ろ側、そしてふくらはぎ、足へと到達して、運動や感覚機能をコントロールしています。

坐骨神経の機能

(Fig.1) 坐骨神経の始まりです。中央部分には梨状筋(Piriformis)があります。
画像出典: Align Body Clinic
Sciatica – What is it? What Cause it? What Do I Do If I Have it?
What is Sciatica

運動機能

お尻の筋肉の下を通り過ぎているのですが、お尻の筋肉はコントロールしておらず、以下の筋肉を動かしています。

  • 腿の後ろ側の筋肉
  • ふくらはぎの筋肉
  • 足の筋肉
  • 脛の外側と前側の筋肉
  • 足の内側の筋肉

感覚機能

  • 脚の外側と内側の皮膚感覚
  • かかと、足の甲、底の皮膚感覚
坐骨神経痛について

(Fig.2) 椎間板がはみ出てきて、神経を圧迫する様子です。
画像出典: Mayo Clinic
Sciatica
Herniated Disk

(Fig.3) 坐骨神経のルートです。赤い部分が痛みを感じる場所です。
画像出典: knowhowmd
Sciatica treatment & Sciatica Symptoms & Leg Nerve Pain Relief
Definition

(Fig.4) 坐骨神経の皮膚感覚をコントールしている神経を色別に表しています。
画像出典: Teach Me Anatomy
The Sciatic Nerve fig 1.2 Cutaneous Innervation of the Terminal Branch of the Sciatic Nerve

坐骨神経に問題が出ると、坐骨神経痛(Sciatica)という障害が起こります。

症状

  • 多くの場合、鋭い痛みが脚や腰に出る。鈍痛は少ない。
  • 持続的な痛みが、片側のお尻や脚に起こる。
  • 一般的に、痛みは寝ている時に少し和らぎ、立ったり座ったりした時に悪化する。
  • 針で刺されたような痺れがある。
  • 鋭い痛みが脚に走る。これにより歩くことや立っていることに困難が出る。
  • 中度から強度の腰痛、または強度の足の痛みがある。
  • 焼けるような感覚が脚に走る。
  • 症状が出ている側の脚に、歩いた時に脱力感がある。
  • くしゃみや咳で痛みがひどくなる。
  • 急激な動きにより痛みがひどくなる。
  • 姿勢を変えるときに痛みが出る。
  • 膝や足の運動機能が低下する。

坐骨神経は、腰椎神経から2つ(L4、L5)、仙骨神経(S1、S2、L3)から3つの神経が集まり成り立っており、どの神経が圧迫またはケガしているかによって症状が異なります。

  • L4 (腰椎神経)

    痛みや痺れの症状は腿の後ろ側に出るようになり、膝を伸ばそうとする時にしっかり伸ばすことができなくなる。時には膝の反射が弱くなるときもある。

  • L5 (腰椎神経)

    症状が腿だけではなく、足首や足の指におよぶ。フットドロップ(Foot Drop)と呼ばれる足首の筋肉が弱くなり、足先が下に垂れさがってしまう症状が出ることもある。また痛みは足の甲、足の拇指と第二指の間の皮膚に感じられることが多くある。

  • S1(仙骨神経)

    足の外側部分に痛みを感じ、他の足指にも波及する場合もある。爪先立ちをしようとした時、筋肉の問題でできないことも。時には、膝やかかとの反射が弱くなることもある。

原因

坐骨神経痛は、何らかの要因で神経が刺激され怪我をしたり、炎症を起こしてしまうために起こります。また腰椎神経の出口が退化などによって狭くなり、神経へ圧迫が原因になることもあります。これは60才以上の方に特に多いです。

  • 仕事上で体を捻ったり、重い荷物を持つ機会が多い。長時間の運転をする方は危険度が上がる。
  • 仕事で長時間座っている方は危険が増す。
  • 椎間板(Disc)が潰れてしまい神経を圧迫する。
  • 背骨の疲労骨折により、脊椎すべり症(Spondylolisthesis)を起こし、脊椎が前方にすべり神経を圧迫する。この場合、もっとも多い場所は腰椎5番(L5)である。
  • 筋肉の硬直。特にお尻にある梨状筋(Piriformis)という筋肉の真下を坐骨神経が通っているため、この筋肉の硬直により圧迫を受ける。
  • 妊娠
  • 重い物などを持ち上げるなどした時に、腰を痛めてしまった場合。
  • 財布をお尻のポケットに常に入れているために、梨状筋を圧迫して硬直を起こしてしまう。男性に多い。
  • 梨状筋は脚を旋回(Pivot)させるとケガをすることがある。これによって筋肉が硬直して神経に圧迫を加えるようになる。
  • 仙腸関節(Sacroiliac joint)、骨盤と仙骨の関節のケガがL5 の神経を刺激して症状を起こす。

坐骨神経痛を治療しないで放っておいてしまうと、慢性的に神経を圧迫をかけてしまうために、下肢の運動機能が失われてしまうこともあります。さらに重症になれば、膀胱のコントロールにも障害が出る可能性があります。

治療

普段からできることで、少しでも坐骨神経痛発症の危険や、繰り返し起こることを防ぎましょう。

  • 背中、腰、コアの筋肉を普段から定期的にエクササイズして強化する。まずは専門家に相談してから始めること。
  • 座って仕事をするときに、椅子に腰のサポートをする。正しいバイオメカニクス(体の構造を基にした動作)を応用して座る。
  • 物を持ち上げるときに、腰を曲げないなど腰に負担をかけないようにする。
  • 違和感を感じたらすぐに専門家に相談してください、特にカイロプラクティクケアはとても有効です。

Updated on 2017/ 7/ 11

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional NeurologistHiro Sugawara D.C.(Hiro Sugawara, D.C.)

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

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