Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C. Hiro Sugawara, D.C.

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カイロプラクティックは面白い!

カイロプラクティックはとても面白い、皆さんへお伝えしたいその不思議と魅力

Updated on 2013/10/ 21

Vol.17 : 脳性まひ

脳性まひは、ケガや脳の成長障害によって起こる動作障害、筋肉の硬直、姿勢の障害のことです。 特に姿勢やバランスに問題を生じます。 これらは、ほとんどが何らかの原因によって子宮内から始まり、大体3才までに脳性まひと診断されることが普通です。 早期の症状として、寝返りが打てない又は遅い、這い這い、歩くことが出来ない、笑わない、座れないなどのほとんどが3才以前に出るようです。 全米の約0.2%から0.3%の子供たちが脳性まひと診断されています。 これは、80万人の子供たちが脳性まひと診断されていることになります。 脳性まひの特徴としては、1回症状が出始めると、それらの症状は年とともに悪化しないのですが、成長障害などの面で、併発症の問題が沢山出てくるようです。

脳性まひの種類
1. 硬直タイプの脳性まひ (Spastic Cerebral Palsy)
このタイプが脳性まひの70%から80%を占めます。 体中の筋肉が硬直を起こしてしまい、動くことがとても困難になります。 筋肉硬直のために歩行困難又は歩行できなくなります。 硬直のために足と膝が内側を向いてしまいますが、これをシザーリング (Scissoring)と言います。
2. アセトイドタイプ又はディスキネティックタイプ (Athetoid,Dyskinetic Cerebral palsy)
これらは全体の10%から20%位になります。 このタイプの特徴は、筋肉の張りがとても硬いところから軟らかいところに変化し、自制出来ない動きをしてしまうことです (急激又は緩慢な動き)。 子供たちは体の動きがコントロールできないので、座ったり、歩いたりが困難になります。 さらに、顔、舌の筋肉も影響を受けますので、物を飲み込んだり吸ったり、また話し方にも影響を及ぼします。
3. 運動失調タイプ (Ataxic Cereberal Palsy)
5%から10%を占め、特にバランスやコーディネーションに問題が起きます。 子供たちは立っているときは足を大きく開いてバランスを取る立ち方をし、歩き方は非常にふらふらと不安定な歩き方になります。 例えば字を書くなど筋肉のコーディネーションがきちんと出来ないので、細かい作業も困難になります。
脳性まひ早期発見ガイドライン

政府機関のCDC (Center for Disease Control and Prevention) は、子供たちに以下のような早期症状が見られたときは、ドクターに相談をしたほうが良いという早期発見のガイドラインを出しています。

【生後2ヶ月以降】
  • 持ち上げたときに首がすわらない。
  • 脚の筋肉がとても硬く膝の辺りで交差する (Scissoring)。
【生後6ヶ月】
  • 物を取るときに片方の手でしか取らない。もう片方はいつも握っている。
【生後10ヶ月】
  • 這い這いをするとき片側の手足しか使わず、反対側の手足を引きずる。
【生後12ヶ月】
  • 這い這いができない。
  • 立ち上がれない。

脳性まひの診断は、主に赤ちゃんや子供がどの様に動くかを分析して行います。 どのように筋肉を使用して動いているか、子供があまりにも早く右利き、左利きになっていないか-生後12ヶ月以前に利き腕が決まってしまうのは異常で、つまり反対の手が使えないので使っている方が利き手に見えてしまうのです。 そして原始反射が生後12ヶ月経ってもあるかどうかを診断します。 もし残っていれば問題です。

脳性まひの症状

脳性まひの症状は、かなり広範囲にわたり、特に動作障害やコーディネーションに問題が大きく出ます。

  • 筋肉の張りが異常に強いか又は異常に弱い。
  • 筋肉の硬直と異常に大きな反射 (Spasticity)がある。
  • 異常な筋肉硬直と正常な反射 (Rigidity)がある。
  • 動作のコントロールが出来なくなり、スムーズな動きが出来ない (Ataxia)。
  • 震えや無意識な異常動作がある。
  • ゆっくりしたコントロールできない動き、ダンスをしているような動きをする (Athetosis)。
  • 成長のマイルストーンが遅れる。 特に運動機能にみられ、例えばお座りが出来ない、這い這いが出来ない、歩けないなどがある。
  • 体の片側だけよく使い、歩く時など足を引きずってしまう。
  • 歩行障害、つま先歩き、立ち幅の広い不安定な歩きをする。
  • 異常によだれを垂らす、物を飲み込むとき苦労する。
  • 食べ物を吸ったり、食べたりうまく出来ない。
  • あまり話せない。
  • 細かい手先の作業が出来ない。
  • 視覚や聴覚の障害がある。
  • 知能の発達障害がある。
  • てんかんを起こす。
  • 感覚障害がある。
  • 歯科障害がある。
  • 排尿障害がある。

脳性まひによる障害は、体の片側に偏って起こることが多く、時々全身に起こることもあります。

脳性まひの原因

原因は、何かにより子宮内にて脳の成長が妨げられたり、諸々な異常で脳性まひが起こります。

  • 脳の成長を促す染色体の異常
  • 母体の感染症からの影響
  • 血行障害による酸欠
  • 出産時の難産による酸欠
  • 胎児の感染症による脳の腫れ
  • 交通事故、落下事故、暴行などによる脳へのケガ
脳性まひの危険要因

また母体の病気の影響によって、脳性まひを起こす可能性が上がります。 特に以下の病気が危ないと言われています。

  • ドイツ麻疹 (Rubella)
  • 水痘 (Chickenpox)
  • トキソプラズマ病 (Toxoplasmosis) 土中にいる寄生虫による感染症
  • 梅毒 (Syphilis)
  • 有機水銀などの毒素
  • 甲状腺障害

胎児や乳児自体の問題も脳性まひの発症率を高くしています。

  • バクテリア性の髄膜炎
  • ウィルス性の脳炎
  • 重症又は治療をしていない黄疸
  • 未熟児:妊娠37週以前に生まれ、体重が3.5ポンドであると脳性まひの可能性が20倍から80倍に上がる。
併発症

筋肉の硬直や弱さとコーディネーションの問題により、沢山の併発症が子供たちが成長するにつれでてきます。

  • 萎縮 : 萎縮とは、長期間にわたって筋肉が硬直状態にあると、筋肉が短くなってしまうことです。 これにより骨の成長が妨げられたり、骨が曲がって成長してしまったり、関節の変形に繋がります。
  • 栄養不足 : 飲んだり食べたりすることがうまく出来ないので、どうしても栄養が不足がちになります。
  • うつ病 : 脳性まひというストレスによるもの
  • 老化の促進 : 脳性まひの方は、ストレスで老人病を中年に起こすことが多くなります。
  • 変形性関節炎 : 筋肉硬直により、関節への負担が増加して関節炎になりやすい。

医学の進歩によって現在では65%から90%の脳性まひの子供たちが、成長をして大人になっていけるようになりました。 これはとても良いニュースなのですが、反面併発症も増えていくようになります。 お子さんの様子で気になることがありましたら、上記に挙げた早期症状に注意をして、早期に専門家にご相談ください。

Updated on 2013/10/ 21

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional NeurologistHiro Sugawara D.C.(Hiro Sugawara, D.C.)

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

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TEL:
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