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ปรับใหม่ (Updated) 2024/ 4/ 30

ครั้งที่ 32:  心理セラピストが回答!「子育てQ&A」~お父さんとお母さんの意見の相違が、子どもを苦しめる

カリフォルニア州で活動する心理療法士が、子育てに関するご質問に回答します。
Q

結婚して8年になります。夫の仕事でアメリカに住み始めてから、幼稚園と小学生の子どもたちの、特に日本語教育に対する考え方に大きく違いが出て、時には子どもたちの前で言い争いをしてしまうこともあります。両親がそれぞれ違うことを言うのはよくないと分かっているのですが、お互いに譲れません。どうしたらよいでしょうか?

A
両親の言うことがばらばら。犠牲になるのは…

人は皆、それぞれ考え方が違うのは当たり前です。たとえ長年連れ添った夫婦でも日々、大小あれど何かしら違いを感じることがあるはずです。しかし、これが子どもの子育てにおける考えや意見の相違となると、夫婦で協力し、きちんと話し合っておく必要があります。それができずに、お父さんとお母さんがそれぞれ自分の考えや意見を言ってしまうと、受け取る子どもは困惑してしまいます。

質問者さまのように「日本語教育に関する考え方」が違う場合を想定してみましょう。

お母さん「日本語補習校の宿題を毎日少しずつやってね」

お父さん「現地校とスポーツで疲れているんだから、そんなのしなくてもいい」

と意見が分かれてしまったらどうでしょうか。お父さんとお母さんの言っていることが違うと、子どもは困ってしまいます。その反応は年齢によって変わり、10歳以下の子どもの場合は、両親を大切にしたいのでどちらの言うことも聞こうとします。10歳以上になると、冷静に人間関係が見えるようになり、「うちの両親は仲が悪い。最悪なんだな」とネガティブにとらえ、人知れず悩みを抱えてしまうこともあるのです。

年齢によって変わる問題行動
10歳以下

特に5~7歳ぐらいの子どもによく起こる問題は、幼児退行の一種で「おねしょ(失禁)」です。他にも「怒る」「黙り込む」「よく泣く」などがあります。両親の意見の不一致を目の当たりにし、もし両親が離婚したらどうしようと不安や恐怖を感じるのです。小さな子どもにとって、世界は家や学校だけ。お父さんやお母さんはその世界を支える2本のかけがえのない柱です。また、前述のように、両親どちらの言うことも聞こうとするので、それぞれと話す時はよいのですが、両親がそろっている時にそういった状況になると、心の中に葛藤が起こり、最悪の場合、自分の殻に閉じこもったり、反対に暴れたりしてしまうこともあります。

10歳以上

小学校高学年(10~12歳以上)ぐらいになると、友達という存在でそれまで小さかった世界はかなり大きくなります。何か悩みがあっても、友達に話すことができるのです。つまり、両親から得られないものを友達から得ようとするのです。その結果、両親に対する反抗心から家出をしたり、反対に部屋から一歩も出ない引きこもりになったりすることもあります。また、両親が意見の違いからケンカになり、それぞれが怒りや不満といった感情をむき出しにすると、子どもが仲介役として真ん中に入ったりすることもあり、まるで親のようにふるまい、子どもらしいわがままを言えず我慢するようになってしまうこともあります。

意見の相違を解決する方法

両親の意見の相違が子どもに大きな影響を与えることが分かったところで、解決策についてご説明しましょう。質問者さまは「子どもたちの前で言い争いになることもあります。両親がそれぞれ違うことを言うのはよくないと分かっている」ので、ご主人と子育てに関して考えや意見が異なっているのだということを自覚していますね。これは解決への第一歩です。中には、相手の考えや意見を聞きもせずに、一方的にダメ出しをしたりするだけの人もいます。人それぞれ考え方は違うのですから、まずはそれを自覚し、一番良い方向性を決めて進めばよいのです。1人であれば自分の考えをつらぬいてもよいですが、2人になったら2人で、3人になったら3人で最もよい方法を探すのです。その考え方ができるかどうかで、今後のパートナーシップの在り方も変わってくると思いますよ。

子どもの問題行動の根底にあるのは?

意見の相違でもめているお父さんとお母さんは、子どもに向き合わず、“自分たち”に焦点を当てています。子どもがおねしょや引きこもりなどの問題行動を起こした時、その事象だけをみるので、よもや自分たちが原因とは全く思っていないケースがほとんどです。もし、子どもに好き勝手な意見を押し付けて苦しめたと気付いたら、素直に謝るだけでも子どもの問題行動はかなり改善するはずです。問題行動の原因はさみしさや不安です。子どもにとって、親とつながるというのは大事なことです。それは意外にも、ただ向き合って話しを聞いたり、共に楽しく過ごしたりすることだったりします。逆に問題行動を叱られたり怒られたりすると、子どもは心を閉じてしまいます。それがきっかけでコミュニケーションが疎遠になってしまうこともあるので、くれぐれも注意してください。

子育てにおいて「大切にすべきこと」「信念」「ルール」など、夫婦それぞれの意見を出し合い、「ではどこから始めようか」という余裕と思いやりを持ち、凝り固まった心のクセを見つけマインドセットを変えていくことがとても大切です。がんばってくださいね。

ปรับใหม่ (Updated) 2024/ 4/ 30

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info@internationallifecycle.com

Columnist's Profile

インターナショナル ライフサイクル ファミリーセラピーInternational Lifecycle Family Therapy Inc.

CA州心理士免許(LMFT)と博士号を持つ経験豊かな2人のセラピストによる心理カウンセリングオフィス。多くの方々のより良い心の健康を目指し、個人、カップル、家族の心理セラピー/カウンセリングを日本語および英語で提供している。仁科盛次郎(心理療法士、LMFT#50945)および菱谷有希子(心理療法士、LMFT#53262)はCA州公認のマリッジファミリーセラピストで、専門は家族・カップル間のコミュニケーション、異文化や多文化における問題、思春期における心理やアイデンティティ問題、薬物依存治療など。多種多様な家族療法を取り入れたアプローチや、物の見方を変え解決方法の発見へと導くアプローチ、催眠療法などの潜在意識セラピーを提供。また、両者ともに移民難民、性犯罪にかかわる青少年更生、薬物リハビリテーション施設での経験を持つ。大学院講師としての活動及び後輩育成にも精力的に取り組んでいる。Youtube「カリフォルニアから心の癒しチャンネル」にて心にまつわるビデオ公開中。

International Lifecycle Family Therapy Inc.

1101 South Winchester Blvd. Suite P-296 San Jose, CA 95128

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