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潜在意識 ― 私たちを動かす見えない世界⑤「七つのエネルギーとは ~第3・4層~」

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潜在意識 ― 私たちを動かす見えない世界③ 「七つのエネルギーとは ~第1・2層~
Vol.57 : 
潜在意識 ― 私たちを動かす見えない世界⑤「七つのエネルギーとは ~第3・4層~」

心のケアと癒しに役立つ臨床心理のここだけのお話

心理カウンセリングやセラピーをしている中で、心の悩み、成長、癒しに関するいろんなトピックが出てきます。このコラムの中でその事をより多くの方にシェアして、皆様のお役に立てれればと思っております。

Updated on 2026/ 5/ 29

Vol.57 : 潜在意識 ― 私たちを動かす見えない世界⑤「七つのエネルギーとは ~第3・4層~」

今回も、第56回に続いて、人間を「七つのエネルギー」の視点から捉え、潜在意識がどのように私たちの心や体、行動に影響しているのかを、できるだけ分かりやすくひも解いていきます。今回は七つのエネルギーから、第3の層・第4の層についてご説明します。

第3の層:エモーショナルボディー(感情)

ここは「感情」の領域です。喜び、悲しみ、怒り、不安といった、目には見えないけれど確かに存在するものがここに含まれます。興味深いのは、私たちは全ての感情を覚えていなくても、潜在意識には記録されているという点です。例えば、幼い頃の体験や、その時感じた気持ちは、意識では忘れていても、この層に蓄積されています。そして、その感情は今の自分にも影響します。

例えば、

  • なぜか同じ場面で不安になる
  • 理由は分からないけど苦手な人がいる

といった反応が起こることがあります。これは、その場の出来事というより、過去に蓄積された感情の記憶が反応している状態です。また人間には「ホメオスタシス(恒常性)」という性質があります。これは、変化よりも“慣れている状態”を安全だと判断する働きです。そのため、たとえ今の状態が苦しくても、無意識はそれを維持しようとすることがあります。これが「変わりたいのに変われない」感覚の一因になります。この層の理解で大切なのは、感情を「良い・悪い」で判断するのではなく、「潜在意識の中にある、どんな過去の記録が動いているのか」と捉える視点です。感情は、潜在意識の中身を映し出すサインのようなものだといえます。そして、この層を変えていくためには、上の層であるメンタルボディー(思考・信念)へのアプローチや、さらに深い層の関与が必要になります。

第4の層:メンタルボディー(思考・信念)

「考え方」や「思い込み」の層です。いわゆる価値観や信念、思考のパターンがここにあたります。

例えば、

  • 自分はダメだ
  • どうせうまくいかない
  • 人に頼ってはいけない

こうした考えが無意識にあると、それがエネルギーとして下の層に影響していきます。流れとしては、思考(メンタルボディー) → 感情(エモーショナルボディー) → エネルギー(エーテル体) → 肉体(フィジカルボディー)という順です。

例えば、

思考「自分はダメだと思う」

感情「悲しみや不安を感じる」

エネルギー「落ちる」

肉体「体調や行動に影響が出る」

いわゆる「病は気から」という言葉も、この流れとして理解すると分かりやすいかもしれません。このメンタルボディーの層を理解すると、自分の中で何が起きているのかが少しずつ見えてきます。特に重要なのは、「なぜ自分はそう思うのか」をさかのぼっていくことです。多くの場合、その背景には幼少期のメッセージや過去の経験、トラウマ的な記憶があります。それらが無意識の“前提”として残り、今の思考パターンを作っています。

しかし、これはどこかの層に働きかけることで、全体の流れにも変化が起きるということでもあります。考え方を見直す、感情を丁寧に感じる、体を整える―そうした積み重ねによって、内側の反応そのものが少しずつ変わっていきます。そこで起こるのが「潜在意識の書き換え」です。これは単にポジティブに考え直すことではなく、

  • 古い思考パターンに気付く
  • そのパターンが自分を守るために作られたことを理解する
  • もう必要のないものを手放す

というプロセスです。

そして重要なのは、理解だけでは変化は起きにくいという点です。体験や実感を通して、「今はもうそのプログラムは必要ない」と感じられた時に、少しずつ新しいパターンが定着していきます。さらに、現実の中で小さくでも行動が変わると、脳は「こちらの方が安全で良い」と認識し、変化が加速していきます。これは一般的な認知療法よりも、より深い層に働きかけるプロセスだと考えられます。

七つのエネルギーをどう捉えるか

第56回と今回のコラムでご説明した四つの層は、心理学で扱われてきた領域とも大きく重なります。

  • 第1の層:フィジカルボディー:肉体・行動(心理学では行動・身体反応)
  • 第2の層:エーテル体:生命感覚・活力(心理学では直接は扱わず、主観的な体調感覚に近い領域)
  • 第3の層:エモーショナルボディー:感情(心理学の感情領域と重なる)
  • 第4の層:メンタルボディー:思考・信念(認知心理学の領域と重なる)

つまり、「七つのエネルギー」とは、特別なものというよりも、人間を理解するための別の切り口とも言えます。第56回でお伝えしたように「自分の内側やその周りにある見えない働きも含めて、人間を立体的に捉えるための地図」という視点を持つと、これまで無意識に繰り返していたパターンや、自分でも気付かなかった思い込みに気付くことがあります。そして、それに気付いた時、初めて「手放す」という選択ができるようになります。

次回は、さらに上の層である「ソウルボディー」「ハイヤーセルフ」「スピリット」について、できるだけ分かりやすくお話ししていきます。

七つのエネルギー(提供 International Lifecycle Family Therapy)

Updated on 2026/ 5/ 29

皆さんのご意見、ご相談等ございましたら以下までご連絡ください。

info@internationallifecycle.com

Columnist's Profile

インターナショナル ライフサイクル ファミリーセラピー(International Lifecycle Family Therapy Inc.)

CA州心理士免許(LMFT)と博士号を持つ経験豊かな2人のセラピストによる心理カウンセリングオフィス。多くの方々のより良い心の健康を目指し、個人、カップル、家族の心理セラピー/カウンセリングを日本語および英語で提供している。仁科盛次郎(心理療法士、LMFT#50945)および菱谷有希子(心理療法士、LMFT#53262)はCA州公認のマリッジファミリーセラピストで、専門は家族・カップル間のコミュニケーション、異文化や多文化における問題、思春期における心理やアイデンティティ問題、薬物依存治療など。多種多様な家族療法を取り入れたアプローチや、物の見方を変え解決方法の発見へと導くアプローチ、催眠療法などの潜在意識セラピーを提供。また、両者ともに移民難民、性犯罪にかかわる青少年更生、薬物リハビリテーション施設での経験を持つ。大学院講師としての活動及び後輩育成にも精力的に取り組んでいる。Youtube「カリフォルニアから心の癒しチャンネル」にて心にまつわるビデオ公開中。

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