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2024年を終える前に。やり残したことは、心の中で「完了」すればそれでOK

心のケアと癒しに役立つ臨床心理のここだけのお話

心理カウンセリングやセラピーをしている中で、心の悩み、成長、癒しに関するいろんなトピックが出てきます。このコラムの中でその事をより多くの方にシェアして、皆様のお役に立てれればと思っております。

Actualizada en 2024/12/ 23

40 vez : 2024年を終える前に。やり残したことは、心の中で「完了」すればそれでOK

不安がもたらす心理的な影響

2024年も残りわずかとなりました。今年もロシアによるウクライナへの軍事侵攻、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとハマスの紛争といったつらいニュースが毎日のように報道されていました。また、本コラムの読者の方が多く住むアメリカでも、今年は4年に一度の大統領選挙が行われ、トランプ前大統領が当選しましたが、経済や移民問題など社会全体に影響を及ぼすであろう不安材料に注目が集まっているように感じます。

このように社会的に大きな出来事が起こると、人間は本能的にその先のことを考えて不安や不満にさいなまれてしまうことがあるのです。この不安というのは、日頃誰もが持つ感情ですが、やっかいなことに、時として心理的な退行現象を引き起こすことがあります。そして慣れ親しんだものや安心感を求める傾向を強めてしまいます。分かりやすい例を挙げると、幼い子どもが「おしゃぶり」や「おねしょ」といったいわゆる「赤ちゃん返り」することがあります。これは主に精神的なショックなどが原因となっていることが多いのですが、大人にも不安や恐怖に直面すると退行現象が見られます。

大人の場合、もちろん「おしゃぶり」をすることはないのですが、不安に駆られると過去の慣れた方法や状況に戻りたくなってしまうのです。具体的には「未来への挑戦を避ける」「物事を先延ばしにする」「変化を拒む」のです。これが退行現象なのです。ちなみに、コロナ禍の初期に見られた生活用品や食料品の買いだめも、不安から安全を確保しようとする退行現象の一例です。この安定や安全を確保しようとする行動は、マズローの欲求5段階の「衣・食・住」という基本的なニーズに立ち戻ってしまいます。つまり、5段階でもベースとなる「生理的欲求(第1段階)」や「安全の欲求(第2段階)」です。これは良い面では人間に安心感をもたらしますが、一方で成長や向上を妨げる可能性もあります。人間には自分を認めたいという「承認欲求(第4段階)」や「自己実現の欲求(第5段階)」がありますから、いずれ不満が出てきて、結果的に新たな不安や焦りの原因にもなってしまいます。

「自分がコントロールできること」に注目する

社会で起こる現象に関しては、個人の力ではコントロールできないことがほとんどです。逆を言えば、自分でコントロールできる範ちゅうの不安には対応できるということです。ですから、不安を感じた時は、「自分に何が起きているのか」「自分には何ができるか」を考えることをお勧めします。こういった視点を持つことで、不安を軽減し考え方の柔軟性を保つことができます。

例えば、あなたは新大統領の政策を変えることはできませんが、そのことにとらわれているあなたの頭の中をクリアにすることは可能です。その方法には、気軽できる散歩から、少し訓練が必要ですがマインドフルネスや瞑想(メディテーション)もお勧めです。書くことで思い込み(認知の歪み)に気付くこともできます。不安になっているなと気付いたら、自分ができる簡単な方法で、まず気分を変え、焦燥感にとらわれないようにしてみましょう。

混沌とした世の中では「柔軟性」と「順応力」を持つことがますます重要になります。特に今のように変化が求められる時代には、古い価値観や方法に固執するのではなく、新しい状況に対応する力が必要になってくるでしょう。しかし、不安を感じた時には、周囲の情報や声をいったん遠ざけ、自分の外側で何が起こっても内側を整えることを意識してみてください。少しずつでも続けていると、自分でコントロールすることだけに目を向けて冷静に行動する力が養われていきます。

心の中での「完了」を意識する

最後に、今年やり残していることがあったり、掲げていた目標に到達できなかったりして自分を責めている人にメッセージを贈ります。人は、未完了の感情や行動が残ると、それに未練を感じやすくなります。そんな時は、できない自分を責めるのではなく、まず「うまくいかなかった。終わらなかった」と認めてください。次に、そこから「何を学んだか」を考えてください。自分には少し高い目標だったのかもしれません。自分には継続できない体力がなかったのかもしれません。もしかすると、代わりにもっと素晴らしい経験をしたのかもしれません。完了とは、単なる作業の終了ではなく、心の中で整理をつけることです。これにより、過去の出来事から学びを得て、未来に向けて前進するエネルギーが生まれます。これはぜひ、新年を迎える前にやっていただきたいと思います。心の中で一つ一つの出来事を「完了」させることで、新たなる年への準備を整えてくださいね。

今年もご愛読いただきありがとうございました。
2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

「今年やり残したことがあっても、心の中でそれを認めて「完了」すれば大丈夫です。自分を責めるのではなく、『そこから何を学んだ』かを考えてくださいね」

Actualizada en 2024/12/ 23

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Columnist's Profile

インターナショナル ライフサイクル ファミリーセラピー(International Lifecycle Family Therapy Inc.)

CA州心理士免許(LMFT)と博士号を持つ経験豊かな2人のセラピストによる心理カウンセリングオフィス。多くの方々のより良い心の健康を目指し、個人、カップル、家族の心理セラピー/カウンセリングを日本語および英語で提供している。仁科盛次郎(心理療法士、LMFT#50945)および菱谷有希子(心理療法士、LMFT#53262)はCA州公認のマリッジファミリーセラピストで、専門は家族・カップル間のコミュニケーション、異文化や多文化における問題、思春期における心理やアイデンティティ問題、薬物依存治療など。多種多様な家族療法を取り入れたアプローチや、物の見方を変え解決方法の発見へと導くアプローチ、催眠療法などの潜在意識セラピーを提供。また、両者ともに移民難民、性犯罪にかかわる青少年更生、薬物リハビリテーション施設での経験を持つ。大学院講師としての活動及び後輩育成にも精力的に取り組んでいる。Youtube「カリフォルニアから心の癒しチャンネル」にて心にまつわるビデオ公開中。

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