小児科臨床の四季

小児医業は、四季を通じ色々な病気に立ち会う。春は花粉によるアレルギー、そして秋から初冬にはインフルエンザ。子供達の病気を看るのは大変だが、それなりの楽しみがある。お母さま達の心の休みとなれば幸い。

2020年 3月 13日更新

第20回 : 新型コロナウイルスについて

現在、世界中に蔓延して、人々を不安に陥れている“新型コロナウイルス”について、少し簡単に説明しましょう。

これまでに、人に感染する“コロナヴィールス”は7種類が発見されており、その中の1つが、いわゆる新型コロナウイルス”COV-19“です。7つのうち、4つは一般の風邪の原因で、主に軽い症状を呈しますが、”COV-19“を含むほかの2つは、重症な急性呼吸器諸侯群や中東呼吸器症候群の発生に関与することが知られています。

感染経路

新型コロナウイルスの感染には、2つの経路が考えられています。

〔1〕 飛沫感染

感染者のくしゃみ、咳、つばなどによって、その飛沫と一緒にウイルスが飛んで、近くにいた人達に感染させる。

〔2〕 接触感染

感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触ると、そこにウイルスが付着し、そこに触った人の手に移ります。こうして、間接的にウイルスが感染するのです。例えば、電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、エレベーターのスイッチなどが感染源となることがあります。

症状

これには2つのパターンがあります。

  1. 風邪症状が1週間ほど続いて、そのまま回復するというもので、これらが大半です。不思議なことに、子どもにはあまり感染しないとの統計があります。
  2. 風邪の症状が長く続くばかりでなく、強い倦怠感と呼吸困難を伴ってくるもので、基礎疾患のある人や高齢者に多く見られます。
予防対策

新型コロナウイルス感染症の予防対策としては、以下のことを心がけてください。

  1. 手をこまめに洗うこと。石鹼を付けて少なくとも20秒間洗います。またアルコール(消毒用70%)でよく拭くことをお勧めします。
  2. できる限り人混みを避ける。
  3. 睡眠を十分に摂り、身体を休めて免疫力を高める。
  4. バランスのある、栄養価値の高い食事を摂ること。
治療法

このウイルスに対する薬はまだありません。ワクチンも開発途中とのことで、実際、一般に行き渡るには当分先のことのようです。対症療法として、上記のように健康な体の状態を保つような日常生活を続けることが大切です。

2020年 3月 13日更新

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Columnist's Profile

吉田小児科院院長Takashi Yoshida(Yoshida Pediatrics 吉田小児医院)

北海道出身。北海道大学卒業。大学院での研修終了後渡米。主に基礎医学の研修に18年間携わる。そのうち2年間はNIH(National Institute of Health)フェローとしてイギリスに留学。ケンブリッジ、オックスフォード大学では基礎生化学の研修を行う。1972年より小児臨床に転向。ノースウェスタンおよびスタンフォード大学で小児レジデンスの研修を終え、1976年より当地で開業、現在に至る。小児臨床では、新生児から18歳まで健康診断および一般小児の病気を対象に診療にあたっている。患者層は日本人のみならず世界各国からの子供も多く、殊にラテン系の子供にはスペイン語で話しかけるのが楽しみ。毎週5日と第1、第3土曜日は半日診療を行っているほか、緊急の場合は必ず当日に受付診療しているので心配はなし。泣いて入ってくる子供が、帰る頃には笑い声を立てているのが第一の楽しみ。また体を鍛える目的で、毎日曜早朝9ホールのゴルフ廻りをしている。その他は読書や囲碁を自分流で楽しみながら続けている。

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