小児科臨床の四季

小児医業は、四季を通じ色々な病気に立ち会う。春は花粉によるアレルギー、そして秋から初冬にはインフルエンザ。子供達の病気を看るのは大変だが、それなりの楽しみがある。お母さま達の心の休みとなれば幸い。

2019年 4月 16日更新

第12回 : 風邪について

一般的に風邪というのは、特定の病気ではなく、くしゃみ、鼻水、軽い咳、微熱、頭痛、全身の倦怠感などを伴った症候群を指しています。原因は、いわゆる風邪のウイルスによる感染で、その数は200~300ほどあり、中でも、主にリノウイルスとアデノウイルス、そしてコクサッキーウイルスなども悪さをします。

残念ながら、現代の医療技術をもってしても、風邪に対する特効薬はありません。抗生剤は細菌感染以外には使用することはなく、例えば風邪がこじれて肺炎などの合併症を起こした場合に、それに適した抗生剤を使います。従って、単なる風邪と診断された時には、対症療法を勧めています。

鼻水

鼻水が多い時には、吸引するのが一番よいのですが、子供が協力してくれなければなかなか難しいでしょう。また鼻が詰まっている時には鼻腔を湿らせてやるのがよく、「Ayr」という薬を使うのが無難です。

咳止めの薬にはあまりよいのがありません。蜂蜜入りの風邪薬も出ていますが、これは1歳以下の赤ん坊にはあげられません。その代わりに蜂蜜、特に近年は「マヌカ蜂蜜」が話題となっており、これを使うのもよいと思います。うんとひどい咳でなければ、まずはなるべく薬を使わずに様子を見ましょう。

熱に対しては、アセトアミノフェン系(Tylenol)か、イブプロフェン系(Advil、Motrin)を使いますが、体温が38.5度以上になったら、それぞれ体重1キロに対して、10ミリグラムを4時間ないし6時間ごとに与えることをお勧めします。

そのほか、水分を充分に摂らせて、消化がよく栄養たっぷりの食べ物を与えて下さい。また睡眠も大切です。よく寝て体を休めることによって、免疫力を高め、病気の回復を早めることができます。

風邪の予防

小さな風邪は、自然治癒力で対応するのが一番よいでしょう。そのためにも、よい生活習慣を保つことです。バランスの取れた食事、適度な運動、休養、そしてマインドフルネスでストレスの少ない日常生活を送るように心掛けてみましょう。

2019年 4月 16日更新

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Columnist's Profile

吉田小児科院院長Takashi Yoshida(Yoshida Pediatrics 吉田小児医院)

北海道出身。北海道大学卒業。大学院での研修終了後渡米。主に基礎医学の研修に18年間携わる。そのうち2年間はNIH(National Institute of Health)フェローとしてイギリスに留学。ケンブリッジ、オックスフォード大学では基礎生化学の研修を行う。1972年より小児臨床に転向。ノースウェスタンおよびスタンフォード大学で小児レジデンスの研修を終え、1976年より当地で開業、現在に至る。小児臨床では、新生児から18歳まで健康診断および一般小児の病気を対象に診療にあたっている。患者層は日本人のみならず世界各国からの子供も多く、殊にラテン系の子供にはスペイン語で話しかけるのが楽しみ。毎週5日と第1、第3土曜日は半日診療を行っているほか、緊急の場合は必ず当日に受付診療しているので心配はなし。泣いて入ってくる子共が、帰る頃には笑い声を立てているのが第一の楽しみ。また体を鍛える目的で、毎日曜早朝9ホールのゴルフ廻りをしている。その他は読書や囲碁を自分流で楽しみながら続けている。

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